学部・大学院 教育目的

2020~2023年度入学生用

7つの実践力

本学部の教育課程を修了する学生は、卒業時までに下図に示されている必須要素Ⅰ〜Ⅶの能力と看護師としての役割遂行に必要な知識・技術・態度を修得していきます。卒業時には、Ⅰ〜Ⅵの必須要素が統合され、必須要素Ⅶの包括的な看護を実践できることを目指します。また、必須要素Ⅰ〜Ⅶの必須要素は、看護の実践の能力として評価していきます。本学部の教育課程のカリキュラムは、教育目標である必須要素Ⅰ〜Ⅶと関連し、授業科目として構成されています。

Ⅰ 教養教育で培う普遍的基礎能力

人間への深い理解と高い倫理観を基に、援助的な人間関係を築くために必要なヒューマンケアリングの基本的な実践能力である。対象の主体性を尊重した看護を実践できるために必要な汎用的技術としてのコミュニケーション・人間関係スキル、数量的スキル、情報リテラシー、論理的思考力、問題解決力など、また、医療工学やコンピューターなどを理解する包括的な能力である。

Ⅱ 根拠に基づいた看護実践能力

あらゆる対象の健康課題について科学的根拠に基づく知識・技術・態度をもって看護を実践できる能力である。看護の対象理解に必要な基本的知識を基に、看護アセスメントを通して対象を包括的に理解し、根拠に基づいた看護を実践する能力である。

Ⅲ チーム医療におけるコミュニケーションとコラボレーョン能力

保健医療福祉チームの一員として、効果的なコミュニケーションによりコラボレーションを図ることで、看護の対象の安全を重視した看護を提供できる能力である。また、看護職の役割と責任を果たすためにチームにおけるリーダーシップ及びメンバーシップを発揮する能力である。

Ⅳ ヘルスプロモ―ションと予防の実践能力

対象がもっている潜在的な力を最大限に引き出し、健康レベルの向上と成長・成熟を促すために、指導と教育を実践する能力である。また、対象が置かれている地域環境(文化・社会・風土)に応じたケアを提供できる能力である。

Ⅴ 国際的視野と地域貢献能力

国際社会の一員であるという自覚をもって、地域の人々の健康の保持と増進に対して貢献できる能力である。

Ⅵ 継続的に専門性を向上させる実践能力

看護専門職に相応しい的確な判断力に基づいて行動でき、生涯にわたって自律的に学ぶ姿勢をもつことができる能力である。

Ⅶ 包括的看護実践能力

あらゆる発達段階にある個人、家族、集団、そしてコミュニティを対象にして、さまざまな健康状態(健康な状態、急激な健康破綻の状態、慢性期な健康障害の状態など)にある対象に対して看護を実践する能力である。必須要素ⅠからⅦに含まれる専門職者に必要な知識、技術、態度、倫理観を統合し、包括的なケアを提供する能力である。