お知らせ
令和5年度入学式レポート 2023/04/10
看護学部看護学科第12期生76名の皆さん
大学院看護学研究科5期生14名の皆さん
令和5年4月7日(金)亀田医療大学学生会館4階ミズキホールにて、看護学部看護学科第12期生76名及び大学院看護学研究科5期生14名の入学式が執り行われました。
今回の入学式は新型コロナウイルス感染症の発生状況を鑑み、入学生と大学職員のみで挙行されました。
式では、学長からの告辞及び研究科長からの祝辞、入学生からの宣誓などが行われました。
入学許可


学部生76名、大学院生14名の呼名があり、入学許可がされました。
学長告辞
学長告辞 全文
皆さんおはようございます。本日は本学の学部・大学院合同の入学式ですが、新型コロナウィルス感染症に対する行動制限やマスク着用は緩和されてはきましたが、残念ながら今回の式典も昨年同様、新入生と教職員のみの出席となりました。ご参列が叶わなかった保護者やご関係の方々のご理解を何卒お願い申し上げます。
では改めまして、ここにお集まりの学部76名の、12期生の皆さん、そして14名の大学院5期生の皆さん本日は入学誠におめでとうございます。
ところで、特に学部の皆さんはこれから学ぶ看護学というものをどのように捉えているでしょうか。看護学は理科系・自然科学系でしょうか、それとも人文系でしょうか。では聞いてみましょう。理科・自然科学系だと思う人?手を挙げてください。では人文系だと思う人?
確かに日本では歴史的に大学の看護学科は医学部の一学科として創設されたことが多く、私もつい最近まではどちらかと言えば理科系、自然科学系の学問と思っていました。特に近代では看護の対象者を理解するためには、人体の解剖や生理学だけではなく病態生理学や疾患のことも知識として求められます。また薬理学の知識も看護の実践には重要です。後ででてきますが、高度実践看護師や特定看護師になるためには医師に匹敵する深い医学的知識が求められます。その一方で、看護は病気そのものだけではなく患者や患者自身の生活という複雑な現象をも対象にしており、対象を理解するためには、会話や文章による多彩な表現力、感性も重要視されます。本学でも豊かな人間性を養うために多くの人文系の科目を主に1年次に配置しています。このように看護学とは学際的、学際とは学問や研究が複数の領域にまたがっていることを言いますが、看護学は学際的学問と思われます。つまり看護学ではメディカルな面だけではなく、より包括的な社会生活や家族生活を送る人間としての健康の確立・維持を目指して行くことになります。
療養している患者の看護をするというだけではなく、このような広い視野を持って勉学・実習に励んでください。
とりわけこの4月から夏休みまでの大学生活導入時期は、皆さんにとってきわめて大切な時期になります。大学における学びは自主的、能動的に行うことが求められ、文献や資料も図書館やインターネットから自ら調べる必要があります。皆さんはできるだけ早く大学の環境、大学での学習方法に適応してください。
もうひとつは、皆さんには、在学中に明確な自分自身の看護師としての将来像を持って欲しいということです。もちろん目標は可変的ではありますが、グローバル化した世界、超高齢化を迎えた日本の社会において看護師の道は、極めて多様性に満ちたやりがいのある職種かと思います。また近年頻繁に発生する災害医療も重要なターゲットかも知れません。本学は創立当初は看護学部看護学科のみでしたが、学部において保健師養成コースが併設され、2019年に開設された修士課程大学院では修士号や助産師資格取得以外にも高度実践看護師養成教育ががん看護、精神看護、クリティカル看護領域で行われます。また全国でもまだ少数の施設でしか行っていないナースプラクティショナー養成教育も始まります。このように皆さんの未来には多様な選択肢があることを認識して、高い目標を持って有意義な大学生活を送ってください。
さてお待たせしました。本学大学院4期生としてご入学の皆様おめでとうございます。この後、田中研究科長の祝辞がありますので簡潔にいたしますが、本学大学院の特徴は社会人にも広く門戸を開き、便宜を図っております。実際皆様方の多くはすでに病院でのスタッフとして仕事をされていると思います。研究と仕事や職場との両立は大変かもしれませんが、修士号や助産師、高度実践看護師資格取得後は、看護や助産の現場でのリーダーとしての活躍や、教学の世界でのさらなる発展が期待されます。またここに出席している学部新入生の将来像としてのよき見本にもなっていただきたいと思います。
簡単ですが、以上を持ちまして、本日入学されました亀田医療大学看護学部12期生および看護学研究科5期生に向けての学長告辞と致します。
令和5年4月7日亀田医療大学 学長 橋本 裕二
研究科長祝辞
研究科長祝辞 全文
看護学部入学生の皆様、看護学研究科入学生の皆様、本日はご入学誠におめでとうございます。研究科長の立場から、お祝いの言葉を述べさせていただきます。
学部入学生の皆様には、まだ先のことになりますが、将来的にはぜひ大学院を目指していただきたいと思っていますので、そのつもりで耳を傾けていただけますようお願いします。
さて、本学は、2019年4月に看護学研究科修士課程を開設しました。本年3月には、8名の方が修了され、そして本日は、5期生として14名の方が入学されることとなり、教職員一同大変喜ばしく思っております。
日本における看護学の大学院教育は、1979年に千葉大学大学院に看護学研究科修士課程が開設されたのを皮切りに、過去40年余りの間に、急速に発展を遂げてきました。2022年12月現在、修士課程200校、博士課程110校となり、急激なスピードで看護の大学院教育が進展していることがわかります。
このような時代の趨勢を得て、本学でも2019年4月に県南初の看護系大学院修士課程を開設しました。本学が位置する南房総地域は、高齢化率が県平均の約1.5倍、入院患者の95%以上が地域住民となっているのが特徴です。本学の修士課程は、特に南房総地域において、多様化・高度化・複雑化する保健医療福祉ニーズに対応し、看護サービスの質向上に寄与し、看護に関する実践および教育・研究を推進できる人材の育成を目指しています。
現在、領域としては、看護管理学領域、実践看護学領域、ウィメンズヘルス・助産学領域の3つを有しており、それぞれの領域ですでに多くの修了生を輩出し、修了生の方々は、臨地・臨床現場や教育現場で、それぞれの専門性を活かして活躍されています。
また、日本看護系大学協議会から教育課程の認定を受け、一昨年度から開講したがん看護専門看護師コース、精神看護専門看護師コースに加え、本年度は新たに、高度実践看護師コースとして、クリティカルケア看護学コースとエンドオブライフケア学コースを開講する運びとなりました。
クリティカルケア看護学コースの開講は、地域の急性期医療を担う亀田メディカルセンターを関連法人とする本学としては、大学院開設以来の念願でもありました。
またエンドオブライフケア学コースは、エンドオブライフケア学の学問的基盤のもと、プライマリケア看護を専門とするナースプラクティショナーを育成するコースであり、本学は、日本で6番目に、日本看護系大学協議会から教育課程の認定を受けました。
ナースプラクティショナーの育成は、日本ではまだ端緒についたばかりですが、多くの諸外国ですでに制度化されており、医療へのアクセスの改善、重症化予防、ケアの質改善、高い患者満足度など、多くの効果が検証されています。
特に全国の高齢化率が高い医療過疎地域で、ナースプラクティショナーを求める声が上がっており、2020年には、日本看護協会等の看護を代表する4団体から、「ナースプラクティショナー(仮称)制度の創設に関する要望書」が政府に提出されています。安房地域の特色に対応したモデル的実践が、他に先駆けてなされることが期待されます。
さて、本学大学院では、以下の5点をディプロマポリシー、すなわち、修了時の到達目標としています。
1.高い倫理観に基づいた看護職としてのリーダーシップがとれる。
2.看護の実践および提供システムの改革を推進し、看護実践の質向上と発展に創造的に取り組む。
3.自律性をもって看護学の発展に寄与する研究及び教育の推進に関わる。
4.医療が抱える様々な問題に、科学的根拠に基づいたケアのリーダーシップがとれ、教育研究を推進できる。
5.保健医療職および福祉関連職等と協働し、看護職としてのリーダーシップが発揮できる。
このように看護の実践・教育・研究の各分野においてリーダーシップのとれる人材であることが強調されています。
これから学ぼうとする方々も、それを導く方々も、今一度これらの言葉を噛み締めて、ディプロマポリシーに謳われた人材を一緒に目指してまいりましょう。
どうぞ、皆様方が、本学大学院での学びを、豊かな人生への糧にしていただければと存じます。
以上、ご挨拶とさせていただきます。
本日は誠におめでとうございました。
令和5年4月7日
学校法人鉄蕉館 亀田医療大学 研究科長
田中 美惠子
入学生宣誓
入学生代表より宣誓がありました。
宣誓全文
私たち入学生一同は、変化の時代の中でチャレンジ精神を忘れず、日々勉学に励み、亀田医療大学の学生として先輩たちとともに、大学の輝かしい伝統を築き、保健・医療の分野で貢献できる品格のある医療人を目指して、日々努力を続けていくことを、ここに誓います。
令和5年4月7日
看護学部看護学科 12期生 入学生代表
お祝いメッセージ
入学生へのお祝いのメッセージを頂きました。ありがとうございました。